CONTROVERSY(1981)
1.CONTROVERSY
2.SEXUALITY
3.DO ME,BABY
4.PRIVATE JOY
5.RONNIE,TALK TO RUSSIA
6.LET'S WORK
7.ANNIE CHRISTIAN
8.JACK U OFF

PRODUCED,ARRANGED,COMPOSED AND PERFORMED BY PRINCE

前作の雰囲気を引き継ぐファンクロック系の音作り。

前作Dirty Mindは「でき上がったものをまとめた」ムードがありましたが、本作はきちんとプロジェクトとしてまとめようとした気配があります。「CONTROVERSY」「SEXUALITY」「LET'S WORK」などのファンクテイストは「1999」以降一時期なりを潜めますが、「MUSICOLOGY」に通じるプリンスミュージックの通奏低音。これは想像ですが、この頃まだファンクミュージックは「売れる音楽」であり、ファンクとポップを織りまぜた本作は、ファンクミュージックが原形を留めたままでシーンの先端にいた最後期の作品なのではないでしょうか。

本作の演奏はバックバンドとの息も合い、濃密かつ軽やか。ヴィジュアル的にも本人の爬虫類系セクシーさが前面に押し出されて、新人時代を脱皮しつつあるプリンスの上り調子具合を楽しめる作品になっています。

CONTROVERSY
シンプルなリフが基本ですが、起伏のあるメロディによってポップスとしても聞くことができます。この辺のバランス感はプリンスが後に一時代を築くことになった重要な要素だと思います。ファンク、ポップ、両方の要素をバランス良く配合することができるところがプリンスの持って生まれた才能だと思います。ただしそのバランス感覚だけでなく、それらスタイルを身に付け昇華させることができたのは、数えきれない程のステージやレコーディングでの試行錯誤、つまり「努力」があるからで、そう考えるとプリンスを単に「天才」と呼ぶのには抵抗を感じませんか?

SEXUALITY
こちらはファンク寄り。ホワイトノイズのパーカッション、多用してますね。そう言えばこの頃はもうすぐ裸になってますね、プリンス。PVもあるけどマニアじゃないと耐えられないかも的な。

DO ME,BABY
ライヴではねっとりまったりのバラッドとして演奏されることが多いですが、オリジナルは中々にドラマティックな出来であります。電子ピアノYAMAHA CP-80が大活躍。

PRIVATE JOY
思えばこの曲のようなファストロックテイストは、最近では「Everybody Loves Me」にも発露しているわけで、ご本人の中ではルーツに近いものがあるのかもしれません。筆者はぜんぜん興味ないんですが(笑)。

RONNIE,TALK TO RUSSIA
「いや、オレも下ネタとかばっかりじゃないんだぜ」とばかりに一気に政治ネタ。しかも時の大統領に政策指南ときたもんだ。失笑ソング。

LET'S WORK
やっぱりプリンスはこういうのが良いと思います。重めの(と言ってもこの頃のはまだかわいい)ファンクダンスチューン。ドラムも本人だと思われますが、とにかくラウドに叩こうとしているのになぜか録り音は軽い…。この辺の欲求不満が次作「1999」でのLINN Drum大フィーチュアサウンドになったのではないでしょうか。

ANNIE CHRISTIAN
プリンスは似たようなスタイルの曲をいくつか量産して初めてそのスタイルを咀嚼するのだと思います。

JACK U OFF
似たようなスタイルシリーズその2。と言うか、「1999」の予告編。このアルバムのB面は、プリンスの興味、あるいは曲作りのスタイルがドキュメンタリーのようにほとんど時系列で変わって行きますね。

contorversy