DIRTY MIND(1980)
1.DIRTY MIND
2.WHEN YOU WERE MINE
3.DO IT ALL NIGHT
4.GOTTA BROKEN HEART AGAIN
5.UPTOWN
6.HEAD
7.SISTER
8.PARTYUP

PRODUCED,ARRANGED,COMPOSED AND PERFORMED BY PRINCE

発表のあてのないデモテープ感覚で作られた作品をまとめたもの。ファンクロック路線の乾いたサウンドが特徴。

プリンス・クラシックスと呼べる「HEAD」や「WHEN YOU WERE MINE」が収録されておりますし、2002年のジャパンツアーで「GOTTA BROKEN HEART AGAIN」が演奏されるなど、楽曲の持つ力は決して低くないのですが、やはりプロダクションとしての煮詰めが足りないのか、アルバム全体を通して聴くと平坦な印象があります。ただし後に音楽評論家渋谷陽一が多用した「密室感」と呼べる質感は、この頃から顕著になるように思えます。

この作品からDr.フィンク達バックバンドメンバーのサポートが大きめになってきます。見たところクレジットは非常にシンプルですが、ジャケットの内写真にはすでにバンド勢ぞろいのショットが載っています。この頃には彼ら固定メンバーでツアーに出ていましたから、ある程度これらの収録曲に何らかのアイデアのインプットはあったと思われます(スペシャルサンクスとして、バンドメンバーを始めたくさんの人が掲載されています)。

DIRTY MIND
バンドメンバーのインプットを伺わせる工夫のないシンセリフ!バンドリハーサルから生まれた曲かもしれません。

WHEN YOU WERE MINE
「かっこいいロック」。この辺はもはや「プリンスらしい」とすら言えない直球の普通の曲。

DO IT ALL NIGHT
売れ線の曲を作る実験。ベースリフは実にプリンスらしいフレイバー。

GOTTA BROKEN HEART AGAIN
この辺まで聞き進むと、デモテープ状態だったとは言え、曲自体はきちんとしたものになっていることが実感できます。One Nite Alone...ツアーで演奏された時はこの曲のことをすっかり忘れており、「なんじゃこの美メロ曲は!!新曲か!?」と勝手に熱くなっていたものです(恥)。オリジナルのこの演奏はかわいい感じ。

UPTOWN
トラディショナルなロックやファンクが多いこのアルバム。その上で新しいシンセサイザーの使い方を模索しているようにも思います。単にオルガンの代用のような曲もありますが、この曲のようにどちらかというとブラスセクションやサックスなどのソロ楽器に代わるものとしてアプローチしているように思えます。これがフィンクのアイデアなのかプリンスのアイデアなのかは不明ですが、次々作(つまり「1999」)の大ヒットでこれらの集大成的なプレイを聞くことができます。

HEAD
スキャンダラスな人の面目躍如。とは言えオーラルセックスをテーマにこんなファンキーな曲を作れるのはやはり才能でしょう。

SISTER
スキャンダラスな人その2。

PARTY UP
そもそもこの曲は後にザ・タイムのフロントマンとしてデビューするモーリス・デイが書いた曲だというウワサがあります。どうしてもこの曲を自分のものとして発表したかったプリンスが、Tymeのデビューをワーナーブラザーズレコーズに掛け合ってやるからこの曲オレにくれ!と。地下室セッションとかででき上がった曲なのかもしれません。モーリスが全部作ったというよりも、みんなで寄ってたかって作った曲を最後にプリンスが単独名義で発表したというあたりが真相かもしれませんね。

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