Prince(1980)
1.I WANNA BE YOUR LOVER
2.WHY YOU WANNA TREAT ME SO BAD?
3.SEXY DANCER
4.WHEN WE'RE DANCING CLOSE AND SLOW
5.WITH YOU
6.BAMBI
7.STILL WAITING
8.I FEEL FOR YOU
9.IT'S GONNNA BE LONELY

PRODUCED,ARRANGED,COMPOSED AND PERFORMED BY PRINCE
Engineerring by Gary Brandle
Heaven-sent helpers:Bobby Z and Andre Cymone

初期の重要作品。すでに曲作りのコアな部分は完成の域へ。

自己の才能に自信もあったでしょうが、やっぱりメジャーリリースの第1作目を作るというのはかのプリンスにしても結構なプレッシャーだったのでしょう。ファーストアルバム「For You」はその制作のため時間にして5ヶ月、費用にして17万2000ドル(予算15万ドル)もかかってしまったそうです。ほとんど毎日スタジオにこもったとして、一人多重録音で5ヶ月は時間のかけすぎと言われても仕方ない。その反省からか、このセカンドアルバムはわずか6週間くらいの時間で生まれました。前作で予算からはみ出してしまった制作費は借金だったとも。後年「ヒット曲の作り方なんか、セカンドアルバムの頃にはわかっていた」とのたまったそうですが、つまりプリンスには「売れるレコード」が必要でした。そういう事情が影響したのかしないのか、ほんとにキャッチーでポップなナンバーがいい具合に散りばめられています。今でも演奏されることがある「I WANNA BE YOUR LOVER」やチャカ・カーンがカバーして大ヒットさせた「I FEEL FOR YOU」、ライヴ中で何度目かの起爆剤の役割を果たす「BAMBI」などが収録されています。実質的なデビューアルバムと言っても良いでしょう。

I WANNA BE YOUR LOVER
キャッチーなリフ、覚えやすいメロディ、つい口ずさんでしまうサビのフック。「ヒット曲の作り方なんか、セカンドアルバムの頃にはわかっていた」はウソじゃない。

WHY YOU WANNA TREAT ME SO BAD?
今聴くと、サビのバックの「じゃっっじゃ〜ん、じゃっっじゃ〜ん」は赤面もの(笑)。でもヒット曲にはこういう要素が必要なんだ!誰にでもわかるわかりやすさが必要なんだ!

SEXY DANCER
だからと言ってキャッチーでメロディアスな曲だけじゃないぜ〜。ダンスフロアで女の子口説くのに便利なダンスナンバーももちろん作れるぜ〜。

WHEN WE'RE DANCING CLOSE AND SLOW
バラッドだってお手の物だ!とは言え2000年以降のソウルフルなバラッド群と比較すると、間が持たないようにも聞こえます。若い時ゆえの味ではあります。

WITH YOU
ロマンティックなバラッド2連発。アナログシンセのストリングスはその後名付けられる「ミネアポリスサウンド」の特徴のひとつ。またエレクトリックピアノ、YAMAHA CP-80はその後Purple Rainツアー辺りまでプリンスのステージで大活躍します。

BAMBI
本当だったらSEXY DANCER系の黒っぽいファンクナンバーをもう1〜2曲収録して、ソウルーファンク系のアーティストとして印象付けることもこの段階で可能だったと思うんですが、やりたいことをやらないと気が済まなかったんでしょう。唐突にヘヴィーなロックナンバー。ここでもやはりリフ作りの天賦の才が炸裂。

STILL WAITING
一転してかわいらしいミディアムテンポの恋愛歌。多分現在のプリンスが演奏しても味わい深いものになるはず。この曲の懐は深い…かもしれない。

I FEEL FOR YOU
ご存知チャカ・カーンのカバーで大ヒット。チャカのカバーが原曲にかなり忠実に演奏されていることからわかるように、プリンスのアレンジスキルも相当高い。歌だけでもなくリズムだけでもなく。鳴っているフレーズが有機的に絡まりあって力のある1曲になる好例。

IT'S GONNNA BE LONELY
アルバムラストはまたもやバラッド。ファーストアルバムに比べて明らかにヴォーカルは上手くなっており、バラッド〜ミディアム系のナンバーが増えたのもそれが一因かと。

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