JEFF GOKKOのライヴが無事終了した。2017年7月9日仙台Flying Sonにて。
実はこれ、2017年1月の画像
1.The Pump
2.Stratus
3.Led Boots
4.Cause We've Ended As Lovers
5.Freeway Jam
國分秀昭 as Jeff Beck
小枝指徹 as テリーボジオ
小野寺覚 Fodera
服部暁典 Distorted PCM waves
2017年1月のライヴとまったく同じセットリストなので、鍵盤演奏のアプローチをどのように替えるかそれなりに考えた。前回はシンセソロやパッド系音色のためにRoland JP-8000も持ち込んだのだが、結局Led Bootsのシンセソロにしか使わなかったという反省を踏まえ、今回はYAMAHA S90XS 1台ですべてまかなってみた。
これはMCでもお話ししたことなのだが、そもそもこのJEFF GOKKO、私以外の3人が集まった段階で音楽はすでに成立している。極端に言うと、もう服部が演奏する余地・隙間がないのだ。そこになぜ服部が呼ばれるのかよくわからないが、細かい音で隙間を埋める以外の仕事を求められていると解釈して、パッド系やオルガン系の音で音価の長い演奏をしてみた。あとは「弾かない」というアプローチがあるのみである(笑)。
しかしそれにしても、こういう荒れたオルガンや空間を埋めるアトモスフィア系のパッド、素性の良いエレピやクラビの音を1台で出す現場に、YAMAHAのシンセは理想的だと改めて思った。S90XSがYAMAHAシンセの中でもややピアノ・エレピ系に特化して、出音がリニアであるという事実は少なからずこの信頼感に影響している可能性はある。そもそも飛び道具的な性格の機材が多い服部の保有勢力の中では、異例の優等生ぶりである。何を隠そう6月の山本直子さんとジャズ・コンテンポラリー系の演奏をした時と、今回の直球ど真ん中ロックの演奏と、鳴らしているプログラムはまったく同じなのである(笑)。汎用性が高いことと、波形・プログラムの素性が良いことは両立できるということを実証してしまった。
この夜のステージは小野寺君のご母堂が来場。なんと私と同世代、國分さんなど4つも年上という「オレタチハオヤジダ」という事実を突きつけられてオロオロ。しかもご母堂はエレクトーン奏者だそうで、「おいおい、それを早く言っておいてくれよ」である。同業者の前で演奏するのは本当に緊張する。あ!ヘンに緊張させないために黙っていてくれたのか?小野寺君。まぁ緊張してもしなくてもやれることは同じなのだが(笑)。
ということで多少ユルいところはあったものの、演奏内容は一切手抜き無しということでお客様には許していただきたい。そしてメンバー諸君、ありがとうございました。